千家十職の茶道具買取について

藝品館では千家十職作品の茶道具の買取査定を行っております。
千家十職の茶碗・香合・水指・茶器等、茶道具の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。
経験豊富なスタッフや茶道具の専門家が責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

他の作家作品の茶道具の買取も行っております。

千家十職とは

千家十職とは、千家の茶道具制作に従事する十軒の職家組織のことです。職人のことを千家は、敬意を表し職家しょっかと呼びます。
千家十職の職家は下記の十家となっております。

土風炉・焼物
永楽善五郎
釜師
大西清右衛門
表具師
奥村吉兵衛
竹細工・柄杓師
黒田正玄
指物師
駒澤利斎
袋師
土田友湖
金物師
中川浄益
塗師
中村宗哲
一閑張細工師
飛来一閑
楽焼・茶碗師
楽吉左衛門

千家十職の変遷

千家の茶道具を担当する職家は、千利休(大永2年-天正19年(1522-1591))の時代から十職と定められていたわけではありませんでした。
利休が活躍した時代はまだ、既成の道具を見立てて茶の湯道具にしていましたが、そんな時代に利休は、自身の侘び茶の理想に適う茶碗を初代樂家の茶碗師・長次郎に制作依頼をしたのです。これが、後の千家十職のはじまりでした。

江戸時代に入り千家三代目・千宗旦の時代になると、千家を継承することは、千利休の茶道流派を継ぐことであり、千家は茶の湯を教える家元となりました。
そして同時に、千家の茶道具を専門に作る職家の存在が欠かせなくなりました。こうして、現在の千家十職に繋がる職家が組織されるようになります。
その後、代替りなどの理由で十軒以下になったり以上になった後、大正4年(1915年)の大阪三越での展示会の際、当時千家の茶道具を担当していた十軒の職家を合わせ、「千家十職」と称され、そしてこれをきっかけとして、「千家十職」という言葉が成立・定着しました。

千家十職の任務

職家は、家元の茶道具の好みや考えを聞き、それを解釈して道具の制作にあたります。そのように生み出された茶道具の多くに、家元の花押がしつらえられます。これは、家元の好みであったということを証明するしるしの意味だけでなく、それがその道具に付随される最初の由緒となります。

十職はまた、千家の茶道具に欠かせない「利休形」と呼ばれる形式の茶道具制作を担っています。
利休は、まだ茶道具用に作られた道具がなく、既成の道具を見立てて茶の湯道具にしていた時代に、利休が理想とする茶碗を初代樂家・長次郎に作らせました。そしてその他の茶の湯の道具も、利休の理想に適う道具をつくりました。
こうしてできた利休の道具は、今日まで茶の湯道具の古典として引き継がれています。各職家は、利休形を継承する重要な役割を担っているのです。