奥村吉兵衛の茶道具買取について

藝品館では奥村吉兵衛作品の茶道具の買取査定を行っております。
奥村吉兵衛表具の茶掛・掛け軸の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。
経験豊富なスタッフや茶道具の専門家が責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

他の作家作品の茶道具の買取も行っております。

奥村吉兵衛とは

奥村吉兵衛(おくむらきちべえ)は 千家十職に名を連ねる表具師です。
掛け軸の表具には、仏画や絵画など様々な種類がありますが、奥村家では初代から、茶掛の表具を専門にして制作にあたってきました。茶掛とは、茶室の床に掛ける掛軸のことで、三千家家元や僧侶の書を、紙や裂で表装したもののことをいいます。

茶掛の表具以外にも、風炉先屏風、紙釜敷、莨入たばこいれ畳紙たとうがみ、七事式で使用される折据おりすえ、千家の座敷の戸障子の張替、壁の腰張りこしばり、など、千家が使う紙の道具の制作を担っています。

奥村吉兵衛家のはじまり

奥村家の祖先は奥村三郎定道といい、江州佐々木家の血をひく武士でした。
初代奥村吉右衛門は、その孫にあたります。初代吉右衛門の兄は加賀前田家に仕え、関ケ原の戦いで出世しました。一方初代吉右衛門は、武士を捨て上京し、母方の家業であった表具師となりました。1654年のことでした。

千家とのつながりは、元禄11年(1698)、初代奥村吉右衛門がこの世を去る2年前、表千家への出入りが認められるようになってから、続いています。これは二代奥村吉兵衛のときでした。二代吉兵衛はまた、表千家六代覚々斎宗匠の仲介により、紀州徳川家の表具を制作しました。

奥村吉兵衛の表具

掛物の見どころは書が書いてある本紙です。これを引き立てる表具は、本紙に対して着物のような役割にあります。
表具にどのような紙と裂を見立て、表装するかが表具師の腕の見せ所です。掛けたときに美しくかつ巻きやすいという、掛物の道具の美をつくる技術が、奥村吉兵衛家に確かに継承されてきました。

奥村家歴代

初代
吉右衛門 元和4年~元禄13年(1618-1700)
二代
吉兵衛 寛永20年~享保4年(1643-1719)
三代
吉兵衛 寛文8年~寛保3年(1668-1743)
四代
吉五郎 元文2年~天明元年(1737-1781)
五代
吉兵衛 宝暦5年~文政8年(1755-1825)
六代
吉兵衛 安永9年~嘉永元年(1780-1848)
七代
吉次郎 寛政7年~天保8年(1795-1837)
八代
吉兵衛 文化元年~慶応3年(1804-1867)
九代
吉兵衛 天保12年~明治41年(1841-1908)
十代
吉次郎 明治2年~昭和19年(1869-1944)
十一代
吉兵衛 明治34年~昭和62年(1901-1987)
十二代
吉兵衛 昭和9年~(1934-)