中国青磁の買取について

中国青磁買取は藝品館へおまかせください。

中世の茶人の間で特に珍重されていた唐物の中に青磁があります。
当時中国から輸入された淡く鮮やかな青の青磁は日本の貴族や上級階級の人々を魅了し、特に宋代の官窯で作られた青磁は「雨後晴天」と称され日本はもとより中国でも大変貴重な文物とされています。
日本の国宝に指定された14件の陶磁器の中、実に3件が宋代の青磁です。中国でも宋代の青磁の完品はほとんどなく、名品は国宝扱です。

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中国青磁とは

青磁は鉄を含んだ釉薬を焼成してできる焼き物です。
中国では紀元前の周の時代の遺跡からも原始的な青磁は発見され、以後様々な時代に青磁が作られていたことが考古学的な調査で分かっています。
青磁の焼成では釉薬の鉄分と焼成時の酸素の量の絶妙なバランスが必要で、そのバランスが崩れると黄色くなったり、逆に黒くなったりして鮮やかな青の発色はしません。古代の青磁は発色が良くなく、恐らく偶発的にできたものしょう

安定して青磁を大量生産したのは唐代の越窯です。越窯は現在の浙江省の紹興市や寧波市を中心に多くの遺構が確認されています。
今の青磁から見るとややくすんでいますが翡翠の色に近く、当時は「秘色窯」と言われ珍重されました。
越窯の青磁は当時の喫茶の習慣と共に発展したことが知られ、中国唐代の文人で茶経を記した陸羽も、越窯の茶器を筆頭に挙げています。越窯の青磁は彫刻が施された皿や複雑な造形をもった壺や甕などが多く生産されました。

宋の時代になると青磁の生産はさらに盛んになり、龍泉窯、官窯、汝窯、耀州窯で青磁が焼かれます。

龍泉窯は現在の浙江省麗水市にあった窯で、三国時代から清初まで中国史上最も長く続いた窯です。青磁は宋の初期から作られ、北宋時は淡い青色、葱青色と色彩が変化します。
越窯に比べるとシンプルで上品で、茶碗や花器などが多く生産されました。龍泉窯の青磁はアジア諸国をはじめアフリカやヨーロッパにも輸出されていました。

官窯は南宋の高宋の時代の10年ほどかで、宮廷で使われる青磁を生産した窯です。現在の蘇州市や陽洲市近くで焼かれていました。
官窯では皇族が使い動植物の意匠を凝らした御窯磁と官僚が使うシンプルな官磁の2種類が生産されています。
また土に鉄分が多く手で持つと重く、釉薬が掛からない高台底の部分が黒褐色になるので「紫口鉄足」とも呼ばれます。生産期間が余りに短いため、官窯の青磁はごくわずかしか現存していません。

汝窯は宋代五大窯の筆頭とされる窯で、現在の河南省宝豊県にありました。汝窯の青磁は、色は天のように青く面は玉の如く艶やかと称えられ、青磁の美称である「雨後晴天」はこの汝窯から生まれました。
これは瑪瑙を混ぜた釉薬が使われていたからとも言われています。汝窯で青磁が作られていたのは僅か20年間です。中国政府の調べで、国内で確認された汝窯の完品は93件しかないとされています。

耀州窯は他の3窯とは異なり中国北方、現在の陝西省銅川市付近で生産された青磁です。耀州窯は黒釉や白釉を生産していましたが、宋や金の時代だけ朝廷に献上する青磁も焼いていました。
献上用の青磁は他の3窯と似ていますが、民間用に雑器として焼かれた青磁は越窯の時と同じように草花などの彫刻が施されています。

宋代の青磁はモンゴル人による元が成立すると、途端に青磁は焼かれなくなり技法は途絶えます。
その理由は現在も謎のままです。それを物語るエピソードがあります。
室町幕府八代将軍の足利義教が愛用していた龍泉窯の青磁茶碗がひび割れたため、明の皇帝にこれと同じものが欲しいと使者に持たせて遣わせます。
ところが明の皇帝からこれと同じものはもう作れないと、割れた所をかすがいで留めて送り返してきました。義教はその鎹が馬に止まったイナゴに見えたので、「馬蝗絆」と名付け使い続けました。
この茶碗は国の重要文化財として東京国立博物館に収蔵されています。

宋代の官窯や汝窯の遺構は数多く発見されていますが、発見されるには陶片ばかりです。献上品を製作していたので良品と見なされなかった製品は、悉く破壊されたのでしょう。
現在も官窯や汝窯の陶片はその希少性から高値で取引されます。もし完品が発見され、オークションに出品されたらどれだけの値が付くか想像すらできません。
そのため偽物も多く作られています。それだけ中国古陶の青磁は歴人々に史的なロマンを駆り立てる名品なのです。

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中国青磁の買取実績

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