本年も誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 (骨董品買取藝品館 京都本店スタッフ)

こんにちは。
年の瀬を迎え、今年も残すところあとわずかとなりました。

京都でもうっすら雪が積もりまして、市内にて買い取りに伺いました道中には、小さな雪だるまや、南天の赤い目の雪うさぎといった、かわいらしい姿を見かけました。
また雪が降った際には、私も小さいものを一つ作ってみようかなと思っています。

雪景色といえば、浮世絵の東海道五十三次の蒲原や東都名所の日本橋雪中など、歌川広重の作品が浮かびやすいかと思います。
ご存知の方が多いと思いますが歌川広重についてあらためて少しご紹介します。
歌川広重は江戸時代中期の浮世絵師です。江戸の定火消しの家に生まれ、歌川派の祖歌川豊春の門下で曲亭馬琴の読本に多くの挿絵を描いた歌川豊広を師とし、風景画のほか花鳥画、美人画、挿絵などを手掛けました。東海道五十三次のほか天童広重と呼ばれる肉筆浮世絵が代表作の一つとして知られています。

歌川広重は特にその構図と青色の美しさが海外で高く評価されており、ジャポニスムや画家のゴッホあるいはクロード・モネなどを特集したテレビ番組でもご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

上にあげました東海道五十三次の蒲原については、降雪の少ない温暖な地域であることから広重の創作した風景ではないかといわれていますね。
またこの版図には、擂りが違う異版がいくつかございます。間違い探しのように、そういった違いを見つけるのも浮世絵の楽しみ方のひとつかと思います。

雪景色は浮世絵、日本画や中国絵画などの絵画のほか古くから多くの美術品の題材につかわれており、蒔絵や陶磁器など時代を経た骨董品にもよく見ることができます。
時代ごと国ごとの表現の違いのほか、茶碗の絵付けか漆器の蒔絵かなどでの品毎の表現の違いを比べてみるのもいかがでしょうか。

藝品館では、浮世絵や日本画、山水や書の掛軸、額装の中国絵画などの買取も承っております。
先代様から譲り受けられた美術品・骨董品、ご趣味で集めてこられた骨董品のコレクションなどを整理されます際にもお気軽にお声掛けください。

本年はたくさんのご縁をいただきました。
皆様に誠に感謝申し上げます。

時節柄、どうぞご自愛ください。
来年も藝品館をよろしくお願い申し上げます。