美術品・骨董品の価値と価格

『とあるオークションで高額な絵画が史上最高額で落札されました』などの報道を見て、なぜそんな高額価格なのだろうか?と単純に疑問に思ったことはありませんか?
美術品は売れた価格が、その時の美術品の価値になります。

作品の希少性と需要

美術品や骨董品の価値を考えるにあたって希少価値や時代の流行なども加味しますが、全てを総じて考えると非常にシンプルなもので需要と供給で決まります。純粋な意味での価格の基本です。

それ一つしかないものの場合、オークションなどで100万円でもほしいと思う人が二人以上いた場合その骨董品の価値は少なくても100万円以上になります。
珍しいもので1000万円で欲しいと思う人が二人以上いた場合、その骨董品の価格は1000万円を大きく超えていくでしょう。欲している購入者の購買力と希少性で大きく価格は揺れ動きます。

作品の真贋

そこに真贋の要素が絡みます。なかなか真贋さえも判断が難しい中で査定をするのは実は非常に難しいことです。逆にいうと真贋がはっきりわかりさえすればこれほど簡単なこともないのです。

近年の骨董品や美術品はネットオークションや様々な公開オークションで活発に売買され、その売買記録が蓄積され、全く同じとまではいかなくても類似品は多く売買されています。
真贋を度外視しますとその類似品の売買データを参考にすることで、比較的近い未来に取引される可能性のある価格を決めることができます。

しかし、これはもちろん真贋を度外視すればの話です。
真贋に自信のない業者の場合価格は非常に安く、真贋に自信のある業者の場合は当然のことながら価格は高くなります。
複雑な要素が絡み合って決まるように思えますが、非常に単純に真か贋か?顧客層の希望価格の幅はどのあたりか?ここを踏まえて査定の基本とすれば、経験豊富な業者ですとすぐに分かります。

どのような美術品・骨董品に価値があるのか

蔵などに埃をかぶってそのままになっている価値のあるかどうか分からない古い物。古い掛け軸、古い巻物、等々、いわゆる骨董品?なもの達―

「果たしてどのくらいの価値があるのだろうか?」
「どうせほったらかしのままなのだから価値などないのではないか?面倒だから地元の古物商やリサイクル店で処分してしまおうか」
などと思っていませんか?

例えば実家の蔵にある埃をかぶった骨董品の価値はどのようなものが多いか、また押入れから出てきた掛け軸などでもどういったものが多く、価値のあるものはどういうケースか、という実際の例を通して見てみたいと思います。