このたび、東京都渋谷区にお住まいのお客様から川合玉堂の山水画を買取させていただきました。
川合玉堂は横山大観、竹内栖鳳と並び近代日本画の三巨匠のひとりに挙げられる山水画の大家です。
はじめは京都画壇で四条派を学び、後に橋本雅邦に師事に狩野派を学びました。さらに岡倉天心の日本美術院の設立に参加。大正時代には現在の人間国宝に当たる帝室技芸員にも選出されました。
さらに戦前にフランス政府からレジオンドヌール勲章、日本の文化庁から文化勲章の栄誉も賜っております。
作品は四条派と狩野派を融合させ、人々の生活と日本の原風景を力強い筆致で詩情豊に描き上げるのが特徴です。
特に第十回文展に出品された川合玉堂の代表作の彩色屏風画『行く春』は、晩春に桜散る長瀞の渓流を行く二艘の屋形船を印象的に描いた名作で、現在は国立近代美術館に収蔵され国の重要無形文化財にも指定されています。