こんにちは。
寒さの厳しい日々が続きますね。
天気予報をチェックしていて、花粉シーズンも近づいているとの文字を見つけました。
暖かい春が待ち遠しくもありますが、スギ花粉が二月上旬には飛散開始とのこと。花粉症ですので対策も早めにしていこう思います。
まだまだ雪のちらつく日が続きますが、春は確実に近づいているようで、先日十八日には奈良で梅が開花したそうです。
いち早く春の訪れを知らせてくれる梅は別名「春告草」(はるつげぐさ)ともいいますね。東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな
と詠んだことでも知られる菅原道真をまつる京都の北野天満宮では、十二月下旬頃に早咲きの品種で梅の開花が確認されていましたが、今月一月の二十八日から、恒例の梅苑の公開と北野盆梅展が開催されるそうです。
新型コロナウイルスの影響でまだまだマスクが手放せない日々ですので、梅の香りはマスク越しで微かかもしれませんが、目だけでも存分に楽しめますので、ご興味がありましたら是非。春の訪れを楽しんでいただければと思います。
さて、春といえば桜のイメージが強い昨今ですが、奈良時代までは花の鑑賞といえば梅の花が主流だったことはご存知の方も多いと思います。平安時代以降は桜の人気が高まっていきましたが、今でも梅にまつわることわざや言い伝えは多く、芸術でもモチーフとして多く用いられていますね。
ここで、その名に梅がある、花鳥画が有名な画家の山本梅逸について少し触れたいと思います。
山本梅逸は江戸時代後期の文人画家です。画の他に、楽や俳画、茶にも親しみ、目利きとしても知られています。
名古屋に生まれ、母から和歌を教わり、幼い頃から画に興味を示しました。地元名古屋の山本蘭亭や、張月樵らから絵を学び、才能を買われて豪商神谷天遊(永楽屋伝右衛門)の庇護を受けました。後に共に文人画を発展させていった中林竹洞と出会うのもこの頃です。天遊がコレクションしていた古書画や、中国書画などを模写・研究し研鑽をつんでいく梅逸ですが、その号「梅逸」の「梅」は、当時訪れた萬松寺で見て感銘を受けた中国元代末期の画家である王冕の墨梅図からだとか。
王冕は花鳥画の発展に大きく貢献した元末を代表する画家で、梅の花を好んで描きました。王冕の作風は中国だけでなく日本の南画家たちにも強い影響を与えたといいます。梅逸が感銘を受けた王冕の墨梅図は現在京都国立博物館に所蔵されています。
藝品館では、山本梅逸や王冕など、日本画に限らず中国の画家による花鳥図や山水図などの絵画・書画・掛軸などの買取も承っております。
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