こんにちは。
地域にもよりますが、街の装いからは松の内も明けお正月の余韻も薄れてきましたね。皆さまは一月七日に七草粥は食べましたか?
無病息災を願って春の七草(七種類の野草)を入れたお粥を食べるこの風習は、そのもととなる風習が中国から伝わり、日本にあった風習とあわさって現在のスタイルになったようです。
ちなみに春の七草以外にも、山上憶良が詠んだ歌が由来の秋の七草のほか、夏や冬にも七草がありますので、また機会があればご紹介しようかと思います。
草花といえば、美術・骨董では花卉画や花鳥画でも季節を感じることもできますね。
花鳥風月は日本画等の絵画はもちろん、陶磁器でも題材とされています。
藍色で描く染付のほか、乳白色の素地に描かれた鮮やかな赤絵が特徴の柿右衛門様式でも多く花鳥を題材としています。
ここで柿右衛門に関連してのお話を少し。
江戸時代、明清王朝交代の混乱で中国の磁器輸出量が減少した当時、日本で多くの磁器がつくられ海外へと輸出されました。柿右衛門様式の色絵磁器は後半に数多くつくられ海外へと伝わり好評を博しました。17世紀末頃からは古伊万里の豪華絢爛な金襴手様式がつくられるようになり、海外輸出を再開した中国磁器と競っていきます。
磁器の製造がまだできなかった当時ヨーロッパでは、王侯貴族の間で磁器の人気が高まり、王侯貴族たちは多くの磁器を集めました。シャルロッテンブルク宮殿の「磁器の間」などからも当時の流行が伺えます。ザクセン選帝侯アウグスト二世が錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーを幽閉して白磁をつくらせた話は、マイセンの始まりとしてご存知の方も多いのではないでしょうか。
マイセンには、中国の柘榴から姿を変えたブルーオニオンや、柿右衛門様式の写しなど、由来が興味深い図柄がありますね。
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