こんにちは。
12月も中旬にさしかかり、早いところでは雪が降る予報のところも出てきたようですね。
何かと忙しくなる年末を目の前に、そろそろ大掃除を始めようとまずは本棚の整理から始めたのですが、ついつい目についた図録や画集などを開いてしまいました。
浮世絵や蒔絵、伊万里焼やシノワズリなどなど。ひとつ手にすると、連想ゲームのように気になることが出てきて、なかなか、大掃除は誘惑が多いですね。
図録といえば、展覧会に行った際には図録を買うようにしているのですが、図録や、栞がわりに挟んでいた半券を見返していますと、展示されていた美術品とともに、記念アルバムと同じように、足を運んだ当時の思い出がよみがえりました。
なんでもないことですが思い出をひとつご紹介します。
京都国立博物館に”考える人の像”があるのはご存知ですか?
思い起こせば、京都国立博物館に行くと必ず誰かしらその考える人の像の写真を撮っている方がいたように思います。撮り方も人それぞれ、像と一緒に撮られる方、像のみを角度をこだわりながら撮られる方、色々いらっしゃいました。そういえば入館時に撮影されていた方が、展覧会をぐるっと見終わって帰る際にもカメラを構えておられたこともありました。帰るタイミングが重なったのでしょうが、目が合いまして、お互いに少しびっくりしたので印象に残っています。
美術館や博物館は、屋内で展示されている数々の素晴らしい美術作品はもちろんですが、屋外展示も趣向が凝らされていて楽しいので、機会がございましたら見てみてください。
大掃除の最中に本棚の前に座り込む私は、さながらロダンの考える人の像のようなポーズをしていました。私も次の機会には考える人の像を撮ってみようかなと思います。
来年の話をすると鬼が笑うとはいいますが、京都国立博物館では来年の干支の寅にちなんで、今回も新春特集展示をされるようです。
マスコットのトラりんのモチーフになった尾形光琳筆の竹虎図も展示されるようで、とても楽しみにしています。
尾形光琳は京都生まれの江戸時代中期を代表する琳派の画家で、燕子花図や紅白梅図屏風、風神雷神図などは、どこかで一度は目にされたことがあると思います。金銀箔の背景で華やかなイメージを持たれることが多い尾形光琳ですが、竹虎図はゆるりとした雰囲気で、また違った印象をもっていただけるのではないかと思います。
年末の大掃除で、お持ちのものを思い切って整理される方も多いのではないでしょうか。
また、お掃除の際に思いがけないものが見つかった方もいらっしゃるかと思います。
藝品館では、そういった大切にされていたお品の整理や、眠っていたコレクションの買取も承っております。
一見「こういうものでも大丈夫かな…」と迷われるものでも、お気軽にご相談くださいませ。