島根の浮世絵買取について

島根県にまつわる浮世絵

島根県の風物や歴史を描いた浮世絵、または肉筆浮世絵も大変珍しいので当館では積極的に探しています。

島根県の浮世絵コレクション

島根県で有名な浮世絵研究者は津和野出身の永田生慈です。
彼は葛飾北斎の研究をすると共に、北斎の浮世絵を多く集めました。これらの浮世絵作品は世界的にも貴重な作品で、肉筆浮世絵も混じっており大変貴重なものです。この永田コレクションは現在は島根県立美術館に収蔵されています。

かつて永田生慈は自ら館長となって、島根県津和野市に葛飾北斎美術館を開館しました。また名誉館長には樽崎宗重博士を招きました。
研究者自身が浮世絵を集めて展示する美術館を作るのはなかなか実践できることではなく、情熱を感じるところではあります。彼は幼少期から骨董屋に入り浸るくらいの骨董が好きな少年であり、それから長い研究人生が始まるわけですが、やはり多くの収集家が地元の地にコレクションを残そうとされるのは偉大なことです。
感を閉館したのち、島根県に寄贈されたこれらのコレクションは、彼の意向により現在では島根でのみ見ることができます。

館の展示の作品としては絵本隅田川の両岸一覧などもありますが、やはり永田氏が最初に買った画本早引の初版本は特筆すべき作品です。この本は文化十四年と文政二年に北斎が和泉市兵衛、同利兵衛から発行した浮世絵本です。なかなか貴重なもので、これからコレクション歴が始まるというのもまた奇遇、いや必然な流れなのでしょうか。
またコレクションには北斎の作品としては代表的な富嶽三十六景の凱風快晴も含まれます。これは江戸時代の作品で海外でも広く認知されている代表作で、日本を紹介する旅行雑誌などでも度々載っているような有名な浮世絵です。