明けましておめでとうございます。
皆様にとりまして幸多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞ藝品館をよろしくお願いたします。
皆様お正月はどのように過ごされましたか?
初夢に一富士二鷹三茄子をみられたら縁起がいいと言われていますね。
また、古くから枕の下に宝船の絵を入れて眠ると良い初夢を見られるといわれています。
新年をあらわす季語でもあり、七福神や八仙が乗った宝船は、縁起のいい図柄として掛軸のほか陶磁器や蒔絵など多くの骨董品に見受けられます。七福神の七柱は仏教からだけでなく様々な神様がおわしますので、それぞれ仏教美術のほか、唐物の陶磁器やインド美術にもその姿を見ることができますね。
七福神の神々は題材とした美術品が多くあり、とくに布袋図については富岡鉄斎や円山応挙、葛飾北斎など多くの巨匠が描いており、うちひとつは展示などでも目にされたことがあると思います。
ここで円山応挙についてあらためて紹介させていただきます。
円山応挙は江戸時代中期から後期の絵師で、近代日本画の礎を築いた代表的な流派のひとつ「円山派」の祖です。
透視遠近法と写実的な陰影法を用いた眼鏡絵の制作から西洋画の写実技法を修得し、さらに中国の画法からも多くの影響を受けながらも、そのまま転用はせず独自の画法を作り上げました。
同時代に池大雅や伊藤若冲も活躍しており、そういえば昨年、NHKの伊藤若冲のドラマに応挙も登場していましたね。
応挙は写生を重視した画風ですが平明で親しみやすく、とくに犬については丸っこくてころころとしたとても可愛らしい姿で描かれており、そのもこもことした毛並みが伝わってくるようです。
かわいらしい犬の絵といえば応挙の弟子の長沢芦雪のほか、中村芳中や仙厓義梵などがゆるい雰囲気の可愛らしい犬を描いており、グッズ化されたりもしていますね。
八仙は道教の代表的な仙人たちで日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、中国美術、唐物の陶磁器などでよく見ることができます。
買取りのご依頼をいただきました骨董品には、八仙が描かれた掛軸や、宝船などの縁起のいい図柄の蒔絵の盃や文箱もございました。
藝品館では、たくさんお持ちのうちの一部を整理されます場合や、数が多く使わないままお蔵や棚にしまったままになっている蒔絵の蓋椀、盃などの買い取りも承っております。
まずはお気軽にご相談ください。