中村芳中作品の買取について

藝品館では中村芳中作品の買取査定を行っております。
中村芳中の動物画・花卉画・人物画などの日本画・絵画掛軸・扇面等の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

中村芳中という人物

中村芳中 (なかむらほうちゅう ?-1819) は京都出身の絵師です。

芳中は江戸中期から後期に主に大阪で活動し、狩野派の流れを継ぐ琳派の絵師でしたが、豪華な印象のある琳派のほかの絵師と異なり、素人風で親しみやすいユーモラスな絵を残しています。
その生涯の多くは詳しい資料が残っておらず、大阪での活動の間に江戸にいた時期もあるようですが、詳細はあまり明らかとなっておりません。

代表作の光琳画譜では、現代にも通じるかわいらしい動物の絵や漫画のような人物の絵などが数多く収められています。その絵のタッチは一見素人が書いたような簡単にみえるものですが、シンプルな筆遣いでかわいらしい絵を書くということでゆるかわとして、現在、評価が見直されています。
生涯にわたって、文人や俳人と交流があったことから、俳画や本の挿絵なども多く手がけており、その絵のタッチはすべてにおいて肩の力の抜けたかわいらしいものに仕上がっています。このゆるくかわいい絵の手法は江戸時代当時としても、他の絵師にはない独特な路線を追求し人気を博していたと考えられ、その憎めない作風は、現在でも同じような漫画家が人気となっていたとしても不思議ではありません。
活動の詳細などが明らかなことが少ないのは、将軍家や武家に仕えた絵師ではなく庶民に親しまれた絵師であったために、文書としての記録が少ないことが要因となっているだけであり、江戸の町人や大阪の庶民に親しまれた絵師であったことはまぎれもなく確かでしょう。