松岡寿作品の買取について

藝品館では松岡寿作品の買取査定を行っております。
松岡寿の洋画・油絵・水彩画等の等の絵画の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

松岡寿という人物

松岡寿 (まつおかひさし 1862-1944) は幕末から昭和期にかけて活躍した岡山出身の洋画家です。

1862年に現在の岡山県岡山市で岡山藩士の家に生まれた松岡寿は、幼い頃に上京し、川上冬崖の画塾・聴香読画館に入門し、洋画の基礎を学びます。またフランス人画家・アベル・ゲリノーからも洋画を学んでいます。
1876年に工部美術学校に入学し、図学教師のアントニオ・フォンタネージについて本格的に洋画を学びました。1878年にフォンタネージが学校を去った後、松岡寿も浅井忠などと共に工部美術学校をやめ、日本初の洋画団体である十一字会を結成してさらに画業に励むようになります。
1880年、イタリアへと留学しローマでチェーザレ・マッカリに洋画を学び、その後、王立ローマ美術学校にて絵画を学びました。1888年に王立ローマ美術学校を卒業して帰国し、翌年80人もの洋画家が集った明治美術会の結成に参加します。そこで経営と後進の指導にあたり、藤島武二などを育成しました。
東京工科大学の造家学科の教員となり、東京工業学校、東京美術学校などの教員も兼ねています。また1921年には東京高等工芸学校(現在の千葉大学工学部)の初代校長も務めるなど、美術教育に大きな役目を果たしました。

松岡寿の画風

松岡寿の作風は影を深く塗り込むイタリアのアカデミックな画風であり、度々公的な絵を依頼されたため、堅実に構成された絵画を描いています。写実主義的な陰影の表現は脂派とも呼ばれます。
代表作は ベルサリエーレの歩哨 (皇居三の丸尚蔵館蔵)や ピエトロ・ミカの服装の男 (岡山県立美術館蔵)などの人物画や肖像画で、戦争の英雄たちを描いたものとなっています。他に大阪市中央公会堂特別室の天井画に天地開闢の図、神宮徴古館に戦争画や歴史画が納められています。