藤原雄作品の買取について

藝品館では藤原雄作品の買取査定を行っております。
藤原雄の茶碗、花入、徳利、ぐい呑、壷、皿などの備前焼陶磁器等の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

藤原雄という人物

藤原雄 (ふじわらゆう 1932-2001) は昭和から平成期にかけて活躍した岡山出身の陶工です。
1932年に現在の備前市にて、後に人間国宝となる藤原啓の長男として生まれた藤原雄は、 東京で明治大学を卒業後、出版社に勤めましたが、1955年に父の看病のため故郷に戻ります。
父の藤原啓は無事回復し、陶磁研究家・小山冨士夫の勧めもあり、父について備前焼の技術を学ぶこととなります。3年後に日本伝統工芸展にて初入選し、1960年には東京で初の個展を行っています。

1963年にはスペインのバルセロナで行われた国際陶芸展でグランプリに輝くなど、実績を積み重ねました。アメリカ、ヨーロッパなどでは講座なども行い、海外で備前焼を広めることに尽力しています。作品を世界中の大学や美術館に寄贈し、またアメリカダートマス大学や倉敷芸術科学大学の教授にもなっています。
1980年に岡山県指定無形文化財「備前焼」保持者となり、1996年には人間国宝である重要無形文化財「備前焼」保持者となりました。2代続けて人間国宝となった例はこの藤原啓と藤原雄が史上初となっています。

藤原雄の作風

藤原雄の備前焼は父の啓やその師の金重陶陽が復興した桃山時代風の備前焼をより先に進めた作風であり、備前焼の伝統的な焼物である茶道具や、酒器以外も焼き、オブジェやレリーフも制作するなど、革新的な活動を続けました。美食家、陶芸家の北大路魯山人の影響もあり、食事に合わせた食器類の制作も行っています。
作品は重厚で、窯の火による窯変が美しく、安らぎを感じさせるものもあれば、時に派手な変化をする作品まで制作しました。その中に箆目や線刻で少しの遊び心が入れられた作品も多数存在します。
また厚みのある豪放で独特なふくよかさを持つ壺や徳利を数多く制作したことから「壷の雄」とも呼ばれました。