懐紙とは

懐紙(かいし)とは和歌や歌詠の連歌や古来や独自の漢詩などを詠進する際に使う用紙です。古くは檀紙・鳥の子・奉書・杉原 などの無地を用いましたが、後には、飛雲 ・遠山 ・霞引・ 打曇などの模様および美しい下絵のある紙が用いられるようになりました
紙の大きさも、天皇は天地45.4cm、 親王・摂政は39.4cm、大臣から参議までは36.4cm、それ以下は33.3cm前後などと身分により定められていました。
書式は紙の右端を袖と称して少しあけ、季節詠題を書きます。次の行には官位姓名を記し、歌は九字、十字、九字と三行に書き、第四行目は仮名三字に止めるなど、種々の様式があります。
こうした懐紙を軸物に仕立て、 茶室の床に掛けるのですが、詠題とか書いた人の姓名などによって、何々懐紙と名づけられます。

他に懐中紙、 すなわち茶室用の小菊紙を懐紙(かいし/ふところがみ)と称します。

関連リンク

掛け軸の買取について

茶道具の買取について