蔵帳とは
蔵帳(くらちょう)とは所蔵している茶道具類の控え帳で、相当数の茶道具を所蔵している茶人なら、必ずその控え帳に茶道具の銘や作者、その他の心覚えを記しています。この蔵帳で有名なのは、八幡蔵帳・遠州蔵帳・土屋蔵帳・雲州松平蔵帳などあります。
多くは罫紙百枚綴り、二百枚綴りとなっていて、茶道具の各部門に分類されて書かれており、一々番号が付してあります。会記などに「何々の茶入、何々蔵帳所載」などと書かれていますが、この蔵帳所載ということは「だれが所持していた」ということにもなり、その道具の価値をいっそう高める役目を果たしています。