査士標作品の買取について

藝品館では査士標作品の買取査定を行っております。
査士標の山水画などの書画・掛軸等の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。
経験豊富なスタッフや中国美術専門家が責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

査士標という人物

査士標 (查士標/さしひょう 1615-1698) は明末清初に活躍した画家、詩人、鑑賞家です。
1615年、安徽省休寧県生まれ。字は二瞻、号は梅壑、梅壑散人。
後に揚州、鎮江、南京に流れ住みました。僧弘仁、孫逸、汪之瑞と共に新安四大家の一人に挙げられます。新安画派の呼称は清朝康熙帝の時代には見受けられ、その構成員はおよそ80名程度と推測されています。

査士標は絵を倪黄に学び、その後山水画の手法を黄公望、呉陳、倪瓚、董其昌など先達を手本に、広く各派の画法を研究し己のものとして習得していきました。
書は董其昌の影響が最も強く、墨をまるで金を扱うかのように非常に大切にして使い、絵に使われる筆の数は決して多くはなく、全体として非常に簡素です。
また各派の技法をまるで言葉を操るかの如く巧みに使い、絵に表現される風は漂散とし、気韻は凛として肌寒い感じを受けます。
彼は書斎に無暗矢鱈に人を入れることを好まず、朝早くから夜遅くまで絵に没頭し、それを苦にすることはありませんでした。また80歳を過ぎても、その表情はまるで子供のようであったと言われています。
査士標は多作の作家として知られ、現存する作品も新安四大家の中で最も多く特に晩年の作品は元の時代の名作の神髄を体得して表現されており評価が高いものとなっています。

査士標の山水画

査士標は山水画の名手です。
査士標の家には古代の青銅器や宋・元時代の著名な作家の真蹟が非常に多く残されており、彼はそれらの作品を詳らかに観察し、その神髄を考察しながら己の絵に表現していきました。

故宮博物院には査士標が53歳の時に同郷の友・汪朗之のために描いた水運楼図が収蔵されています。絵には汪朗之の住居のある風景一帯が描かれ、筆遣いは非常に簡素であり、構図は清らかで奥行きがあります。山の土肌の部分に淡く上品に彩色が施され、実に郷愁を誘う雰囲気を画面全体から醸し出しています。
絵は縦25.2cm、横26.3cmの2枚組の小さな作品ですが査士標の代表作の一つに挙げられます。
元代山水画を彷彿とさせ、彼の画力の神髄を垣間見られる作品です。