黒田綾山作品の買取について
藝品館では黒田綾山作品の買取査定を行っております。
黒田綾山の書画・日本画・絵画・掛軸・屏風等の売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。
黒田綾山という人物
黒田綾山 (くろだりょうざん 1755-1814) は江戸時代後期に岡山で活躍した文人画家です。 別号に起雲、南海山人、石隠、雲翁など。
1755年に現在の香川県高松市に生まれた黒田綾山は、始めは伊予の狩野派に絵を学んだとされていますが判然としません。池大雅の門人である大阪の文人画家・福原五岳に入門し南画を学びます。また山水画、人物画を得意とした明の画人・銭貢にも私淑して構図や彩色などの画技を学んでいます。
その後、五岳から離れて全国を遊歴し、1782年頃から倉敷付近で活動を始めます。1785年頃から倉敷の玉島に定住します。起雲窟と名付けられた居宅を構え、ここで作画活動や文化人ら菅茶山や頼山陽の父、頼春水などとの交流を行っています。
多くの弟子を育てており、岡本豊彦や白神皥々、小野雲鵬などの後の四条派、京都画壇の重要となる人物の最初の師となっています。岡山南画の代表的な人物であると共に、弟子たちを京に送るなど、岡山に留まらず日本の画壇に貢献した人物となっています。
黒田綾山の画風
黒田綾山は師の福原五岳と同じく人物画を得意とし、濃彩で勇ましい人物を描く 唐人物図屏風 (倉敷市立美術館蔵)や奇怪な表情を持つ 蝦蟇鉄拐図 (ミネアポリス美術館蔵)、柔らかで中国文人画風の趣を持つ 武陵桃源図 (岡山県立博物館蔵)、また関羽図や鍾馗図などが数多く残ります
また山水画の名手である銭貢にも学んだため 紙本墨画淡彩天台山図屏風 (圓乗院蔵)のような中国の天台山を描く奇岩図、観瀑図にも似た峻険な山水画も制作しています。
他に動物画もよく描いたようで 虎に叭々鳥図 (岡山県立博物館蔵)や つつじに兎図 (岡山県立博物館蔵)などに愛らしく動物たちを描いています。