古田織部の茶道具買取について

藝品館では古田織部作品の茶道具の買取査定を行っております。
古田織部の書・掛軸、織部好みの茶器・茶道具などの売却や鑑定をお考えの際は、是非お気軽に当館へご相談ください。
経験豊富なスタッフや茶道具の専門家が責任ある評価・査定を行い、現在の流通価格に沿った適切な買取価格をご提示いたします。

他の作家作品の茶道具の買取も行っております。

古田織部という人物

古田織部(ふるたおりべ 1543~1615年)は安土桃山時代に活躍した茶人です。本名を古田重然(ふるたしげなり)と称し、織部の名は役職に由来する通称です。
最初、織部は桃山時代の武将であり、織田信長の死後は、太閤・豊臣秀吉、徳川家康と天下人に代々仕えました。
天下人には茶の湯や連歌に秀でた事から敬愛されるようになります。また、堺の豪商であり、茶の湯を体系化した千利休の茶の湯を継承しました。

一方、織部は茶道具の製作から茶室の建築や露地を特徴とする作庭など多岐にわたって活躍し、独特の造形感覚や美意識は「織部好」と称されました。

古田織部と織部好み

古田織部の指導により始まったといわれる織部焼は、型作りによって歪む形をとり、筆による絵付けを行う焼き物です。白土や鉄分を多く含む黄土を素地にし、緑釉や鉄絵などで絵付けをしているのが特徴です。織部焼には黒織部、青織部、志野織部など様々な分類がなされています。

特に織部は独創的な造形感覚を得意としていました。彼の茶会では セト茶碗、ヒツミ候也、ヘウケモノ也 と称されるように美濃焼の中でもかなり歪みのある茶碗を用いていました。
この「歪み」を主とする造形は、特に織部黒の沓形茶碗などに良く表れています。多治見市美濃焼ミュージアム蔵の織部黒茶碗は、大ぶりで躍動感のある「歪み」の造形を表わしています。釉薬の漆黒の色彩と共に無造作に削り出されたヘラ跡などが特徴的です。

また、水指・花生にもそうした造形的特徴の好みを示す例が多いです。五島美術館蔵の古伊賀水指 銘 破袋が挙げられます。桃山時代を代表する伊賀焼であり、若草色になった釉薬が特徴的です。ここに付された織部の書状には 今後是程のものなく候 と記されていることから織部の評価の高い焼き物であった事が分かります。本来、致命的な欠陥である底部のひび割れを高く評価したことから、彼の美意識が明確であったことが分かります。